書店で著者と直木賞候補作!という帯だけ
ページを開くことなく買って帰った
湊かなえ作
ポイズンドーター・ホーリーマザー
タイトルの意味すら考えず読み始めました
人の毒なる部分、嫉妬や見下し
表面上には現れない内面を
どうしたらそんなにボタンを掛け違えて
歪んだ解釈ができるんだ!という短編集
嫌な感じが積み重なってくる
インタビュー形式で物語の核心を映し出すのも私には初めてかもしれない
その中の一つ「優しいひと」
現実に
どの人の周りにもいるのではないだろうか
いつも愛想がよく、どんな時にも笑顔
毒気ある私には
笑って自分の感情を押し殺している風にしか見えない
本心を悟られない笑顔のバリア
その歪みは自分のコップに水があふれても
我慢を重ね
いつか相手を嫌いになって爆発するところまで続く
「世の中は、全体の1パーセントにも満たない優しい人の我慢と犠牲の上において、かろうじて成り立っているのだと思います。」ー「優しい人」の本文より
人との深い関係を築く前提がないから、逆に誰にでも親切にできる
近寄ってきた人間を受け入れる
差し出されたものは受け取る
それが相手には好意があると受け取られる
やがて人間関係の歪みとなって殺人までに及ぶ
リアルに人って怖い!
全編において母と娘の関係が鍵となっています
「毒親」という言葉を知ってから随分と救われた私には
本の後半の二編は最も後味が悪い
毒親を持つ娘と、その母、それを取り巻く娘の幼馴染、その義母がストーリーを作っていく
威圧的、抑圧的なうちの婆さんの「常識」から外れると
最後こちらが「ごめんなさい」と謝るまで
攻撃が続く
「距離を置く」という方法をが「善し」と自分が納得するまでに
50年近くかかったのだから親娘関係の複雑かつ親密さは嫌になるほど知っているつもりだ
他人なら一つのエピソードで縁が切れるのに血というもなは、ほんと厄介だ
読了後改めて題名を見た
ポイズンドーター→毒娘
ホーリーマザー→聖母
と解釈したのだが
母の娘の為に良かれと思ってする行為が
娘にとっては迷惑以上の苦しみとなる
その親の行為が支配的で毒ならば
そうしない親は何と呼ばれるのか?
聖母でしょうか?
その子供はどんな立派に育つのか?
と皮肉っている
母親の気持ち、本心を分からない娘こそ
毒である
本当の毒親とは、娘を食い物にする親とあり
それは毒親ではなく鬼畜というのだ
と私は思った
今の私があるのはある意味うちの婆さんのおかげである
と
最近の毒娘は思うのです
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