盛岡食いしん爺日記
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花巻市円万寺からの春の眺め。
水に浮かぶ島々の様な屋敷林。
日本の原風景なのだろう。
静かだ。
太陽を背中にして見ている。
もう少しすれば夕景は最高だろう。
今日は独り占め。
しばらく眺めてから、狭く急な坂道を下りた。
田園の中の路をゆっくりの軽トラックと犬が歩いている。
よく見ると老人がゆるゆると運転する車から、
細いロープで犬に繋がっていた。
思わず笑ってしまう。
散歩のワンちゃんは慣れている様で楽しそう。
Henry Mancini - Mystery Movie Theme
花巻の街へ向かった。
ひと休みしようと「茶寮かだん」へ。
珍しい緑の瓦は、やはり周りの緑との調和が狙いだと思う。
緻密に考え抜かれた旧橋本家別邸は100年の時を経ている。
宮沢賢治さんの設計した花壇がほぼ形を留めている。
これも珍しい。
中には宮沢賢治さんの妹トシさんの遊んだ雛壇やクニさん愛用のオルガンもある。
賢治さんもよく訪れ縁側でお茶を飲んでいたそうだ。
ここは宮沢賢治を感じる場所の一つ。
テレビや雑誌などで何度も取り上げられ、
今では年に一万人近くが訪れる。
部屋ごとに全く雰囲気が違うが、不思議な調和。
ゆっくり歩いても自然な繋がりがあり全く違和感を感じない。
洗面所もこの美しさ。
出入の戸のレールは木で出来ている。
光を上手く取り込み、
刻々と各部屋の雰囲気が変わる。
素晴らしい匠の技。
襖の模様も独創的でとてもいい。
前に奥さんが気に入っていると話していた。
いつ見ても美しい結霜硝子。
一ノ倉さんは言う。
「暮れかけたこの時間が一番好きです。」
私も同じ。
奥にはギャラリーがある。
いつかここで何かをしてみたい。
旧橋本邸が101年で、茶寮かだんとして蘇って11年。
昨年は100周年と10周年の節目だった。
結霜硝子をデザインしたオリジナルの手拭いを制作。
一昨年には「茶寮かだん」という本も制作し、関わらせてもらった。
既に完売。
今度はポストカードでも作ってみようか。
後日、一ノ倉さんとも相談してみよう。
一回りして縁側の席に着いた。
メニューを見ると、Cold Brew(コールドブリュー)珈琲があった。
早池峰霊水で10時間かけたと説明書き。
これは飲んでみなくては。
じっくり時間をかけて冷水で抽出する水出し珈琲。
冷水だとカフェイン、タンニンなどが溶け出しにくい。
豆の持つ味が最大限に引き出される。
スッキリとしてまろやかな味わい。
う~ん、美味しい。
これはミルクもシロップもいらない。
仄かに甘味すら感じる。
茶寮かだんにピッタリのコールドブリュー珈琲。
むむ、やるなぁ~オーナーの一ノ倉さん。
グラスにあたる氷の音。
涼しげだ。
一ノ倉さんの依頼を受け、
茶寮かだんの本の制作を引き受けた時、
改めて建物や復元までの道程を詳しく聴いた。
それで少し詳しくなり、
県内は勿論、関西から盛岡、花巻を訪れた方も案内した。
花巻での用事が終えると、ひと息つきに寄ったり、
待合わせに使ったり、
まるで親戚の家の様に何度も訪れている。
それでも新たな発見もある。
花巻の古民家カフェ「茶寮かだん」の夏季限定早池峰霊水のコールドブリュー珈琲。
今日もとても美味しく素敵な時間だった。
























