盛岡食いしん爺日記

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盛岡市中ノ橋通一丁目、

歴史を感じる盛岡信用金庫本店の裏手の路地、

紺屋町と葺手町を結ぶ愛染横丁と呼ばれる小路にあるそば処「北田屋」。

創業は昭和15年頃らしい。

今は2代目で、昭和53年に「冷たぬき」が始まった。

通い続けて半世紀。

盛岡の街に暮らす人には、それぞれひいきの蕎麦屋がある。

北田屋のそばの味は、私の身体に馴染んでいる。

サラリーマン時代は昼と残業前にも行ったりした。

十数年前に奥さんが高校の先輩と知った。

 

 

 

この小路の正面には老舗そば屋の東家もある。

歩いて1、2分の横丁だが、カフェやイタリアンも。

盛岡らしい路地。

 

Night Lights · Gerry Mulligan Sextet

 

いつもの様に玄関近くには奇麗な花。

 

 

開店当初から置かれている棚。

 

 

店の中には旦那さんが撮った高山植物の写真が沢山飾られている。

夫婦でかなり山に登ったそうで、

早池峰山には数十回も登頂。

今は下りが大変で殆ど登らないそうだ。

 

その日、入るなり一緒に行った方が「冷風麺!」と力強く言う。

実は、つい先日、私が北田屋の冷風麺を食べてきたと、

言うと、自分も食べたくなって仕方なかったと言う。

それで一緒に来た。

 

しばらくして涼し気な姿で登場!

今年も始まった盛岡市中ノ橋通「北田屋」の冷風麺、

他県では冷やし中華と呼ぶ。

子供の頃から冷風麺で育ったので冷やし中華と言うとピンとこない。

何となく中華ざるを思い起こしてしまう。

冷やし中華を関西では冷麺と呼ぶそうだ。

北海道では冷やしラーメンと。

これだから日本は面白い。

今度、関西に行ったら一度食べてみたい。

具材とか違うのだろうか。

密やかな楽しみにしておこう。

 

 

 

 

向かいの人は、カラシを丁寧に溶かし、

夢中で箸を動かし出した。

つゆと具と麺のバランスがよく、どんどん喉を過ぎるのだ。

麺の茹で具合も丁度よい。

「美味しい!」と満面の笑み。

つられて笑ってしまう。

 

私は、冷風麵は先日食べたので「大天ざる」。

 

 

揚げたての天ぷら。

これが美味しい。

 

 

 

 

薬味はネギと権八とも言われる紅葉おろし。

そばを入れて食べ進むうちにつゆが味わい深くなり、

食べ終えると、いつも少し飲んでしまう。

 

 

北田屋のそばは八幡平市の田山のそば粉を使う。

田山は、旧安代町。

中学時代、父の転勤で私も転校し2年近く暮らした町だ。

高校進学と同時に花巻に。

その後、父だけは何年か残っていた。

そばが美味しい所で、あちこちの農家でも手打ちそばを作っていた。

大晦日になると、父が打ちたての十割そばを沢山持ってきた。

少なくとも高校時代の3年間の年越しそばは安代のそばだった。

風味が強く、美味しかった。

親戚も集まり、競う様に食べた年もあった。

ただ煮る時間を間違うと、すぐ切れる様になり溶けてしまう。

真剣な顔で茹でている父の姿を思い出す。

 

 

北田屋のそばは大盛りでも食べ飽きない。

昼時には50代、60代の方でも、

もりそばを平気で2枚、3枚と重ねる。

昨年、冷風麺を食べたら、

そばも食べたくなり、ざるを1枚追加したこともある。

店の夫婦の様に優しい味なのだ。

サラリーマン時代の先輩方もよく食べに来るらしい。

心身に北田屋の味が染みついているのだろう。

私もその一人だ。
あ~、今日も大満足、とても美味しかった。

ただ、夏は冷風麺か冷たぬきかと迷う季節でもある。

帰りがけに一緒の人が言った。

「夏は、やっぱり冷風麺だね。美味しかった」。

 

 

 

 

盛岡市中ノ橋通一丁目

そば処「北田屋」

 

 

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