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■テレビ局のひそひそ噂話
20余年にわたりテレビ局に勤務してきた方の、テレビ局の表と裏のお話が色々と紹介されていました。
関西で一番新しいテレビ局につとめていらっしゃったようです(おそらく、テレビ〇京系のテレビ大〇)。
もちろん20余年からのお話なので、そのテレビ局も開局してそんなに経っていないときですし、「今のテレビ局」では起こりえない話なども当時は色々とあったようで、昔の曝露話も色々と書かれていました。
この著者の北さんは、「番組買い付け」「番組編成」「アニメ番組プロデュース」「情報番組、バラエティ番組、映画プロデュース」など、色々と経験されているので、「テレビ局の仕組みってこういう感じなんだ」というのが、なんとなく分かる内容でした。
テレビ局って、やはり一般的な企業以上に、"欲望がうずまく環境"なのかもしれませんね。
この本でも、「スポンサーにタレントをあてがう芸能事務所」「枕営業」「ある有名お笑い芸人の暴力」などについて触れていました。
「タレント事務所の女性社長が、スポンサー企業の人たちへの接待で、自分の事務所の女性タレントをあてがうところ」などを、北さんは目撃されたのだとか。
■報道する側の心得
個人的に、私がこの本で心が響いたのは、「報道のインタビュー」の話。
阪神大震災のとき、目の前で自分の両親を失ったテレビ局員が、被災地の現場に居合わせた(そのことをまだ知らない)報道ディレクターに「このあたり、地元ですよね?ちょっと話を聞かせてください」と言われたらしいんです。
思わず「うるさい!」と言ってしまったのだとか。
「なんとか取材に応えようとしたが、あの時だけはどうしても無理だった。
そして、こんな状況の人間に何かをしゃべらせることが報道の仕事なら、一生報道の仕事などしたくなと思った」と。
「そりゃー、そうでしょう」と思わずにはいられない。
報道する人間は、一番に「当事者の思いをきちんと汲む」ことが大事。
「スクープをとれば手柄になる」なんてことに振り回される人は、「人でなくなる」のですよね。
避難所では疲れて寝ている人もいるし、心が傷ついている人もいる。
そんな場所をテレビ局だからって、自分勝手に撮影していいわけはないのですよ。
いつだって自分が「避難者(被害者)側」になる可能性があることも忘れてはいけない。
「自分が相手だったら、どう思うのか」を考えながら、取材することが大事なのですよね。
■テレビ局員も予算と格闘
テレビ局は、制作会社に安い予算で仕事を振って、自分たちは殿様商売をしているようなイメージもありますが、地方の民放局だとそんなことはなく、予算を切り詰めながら番組を作っていることも伝わってきました。
今は、東京の民放局も予算が減って大変なので、地方局はさらに切り詰めているのかもしれませんね。
今後、テレビ局がどうなっていくのか。
テレビ局に限らず、メディア全体がどうなっていくのか。
テレビ局の世界は特殊な分、「色々と苦労(特に心労)も多いものだな」と、この本を読んで思ったものでした。
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