このコラムについて
このコラムは、元浜学園国語科講師であるくま先生が、最強酷語男子であるこぐまと格闘している経験をもとに、受験で必要な国語力とは何か、そしてそれを引き上げるにはどうすればよいのか、その戦略と戦術をコラムにしてまとめたいと思います。
酷語克服のヒントになれば幸いです。
コラム
2年で国語の偏差値を30⇨60にした方法
(毎週土曜日更新)
目次
第5回 各論③読解体力
第6回 各論④フレーム思考・背景知識
第7回 各論⑤想像力・共感力
第8回 各論⑥解答力
第9回 各論⑦スピード力
第10回 タイプ別酷語の改善方策
第11回 まとめ
何文字までなら集中して読み続けられますか?
読書習慣のある子とない子を比べて、特に差があるのが、各論①で述べた語彙力と、今回説明する③読解体力です。
読解体力とは、「まとまった文章を集中力を切らさず読み続けられる力」のことです。
読書習慣のある子であれば、それこそ好きな分野であれば1万字、2万字だって集中して読み続けられることが可能ですが、読書習慣のない酷語男子・女子は驚くほど読解体力がない子が散見されます。
読解体力がない=易疲労性は、ディスレクシア(読字障害)の典型症状でもあるので、読書しないから易疲労性になるなのか、ディスレクシアによる易疲労性持ちだから読書しないのかは一概には言えません(鶏と卵?)。
ちなみに、小4時のこぐまの読解体力はわずか約500字程度。500字を超えるとだいたい集中力が切れ、足をじたばたさせたり、鉛筆をいじったり、あくびを連発するようになっていました![]()
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当然、そんなレベルでは大問1つで2000字以上ある組み分けテストやカリテの問題が解けるわけがありません。ちなみに御三家の問題文は大問1つしか文章題が出題されない学校だと7000-9000字にもなります。読解体力がないと、解く以前に読むことすらできず撃沈することになります。
読解体力を上げるには?
読書習慣がない子に読解体力を上げていくにはどうすればよいでしょうか?
一つの戦略は、なんとかして読書習慣を身に着けさせることです。まずは好きな分野の本で構わないので、ある程度まとまった文章を集中して読み続けられる経験を重ねることで、読解体力は自然に上がっていきます。
それでも読書をしないこぐまのような子
にはどうすればよいか?
おすすめの方法は、朝勉の時間等を活用し、現在の読解体力に応じた文章読解の問題を毎日やることです。
受験に直結した力をつけるという点では、読書よりも即効性のある方法です。
算数の基礎体力は計算力であり、それを鍛えるために毎日計算テキストやりますよね?
これに対応する国語の力は何でしょうか? 私は、それは漢字力ではなく、読解体力であると思っています。
計算力と同様、読解体力については、日々の鍛錬でじっくりじっくり鍛えて向上させていく必要があると思います。
読解体力に応じたテキスト選びを
毎日読解体力向上のためのトレーニングをする場合に気を付けるべきことは、本人にとってほどよく負担となる教材を準備することです。簡単すぎても意味がないですし、難しすぎても拒否反応を起こして長続きしません。
よく、健康増進のためには1日30分の有酸素運動が重要だ!といいますが、あのイメージです。ちょっと汗をかくくらいの負担感がベストです。
具体的にはどれくらいのレベルのテキストがよいのか。読解体力別にみていきましょう。
読解体力300語前後
このレベルだと(長さに関わらず)文章を読む行為自体に拒否反応を示している可能性が高いです。まずはそのアレルギーを除去するために、問題の難易度は度外視して、まずは問題を解く習慣を身に着けることが重要です。学年相応の5分間ドリルがおすすめです。
5分間ドリルは、受験研究社、学研、清風堂などがありますが、読解体力以外の受験に必要な国語力を同時に効率よく鍛えるという点では、受験研究社のテキストに一日の長があると思います。特に受験研究社が作問で採用している④フレーム思考は、四谷大塚の予習シリーズで採用されれているフレーム思考とほぼ同じですので、早稲アカを含む四谷大塚系のテキストで勉強している方は受験研究社のテキストが一番親和性が高いといってよいと思います。
ちなみに、浜学園は、オリジナルテキストに移行する以前は受験研究社の「自由自在」を5年生のメインテキストに使用していました。やはり進学塾の受験国語には受験研究社のテキストが相性が良いようです。
読解体力500語前後
こぐまの初期状態。小4・5であれば、1~2学年上の5分間ドリルをやるくらいでちょうど良いです。
ドリルをやり続けることで、読解体力は自然に向上してきますので、頃合いを見計らって、下記に移行するとよいと思います。
読解体力1000~1500語前後
ここまでくれば組分けテストやカリテ(2000~2500語前後)まであと少し。他の力(①語彙力、④フレーム思考・背景知識や⑤想像力・共感力)がある程度ある人は、中学生向けの10分間ドリルが1000~1500語前後ですのでちょうどよいです。
ただ、中2・中3向けのドリルは難関中受験レベルの語彙力、背景知識を求めてきますので、小4・小5の時点で解けなくとも全く問題ありません。(6年生では解ける必要がありますが…国語(現代文)に関しては、中学受験と高校受験の難易度の差はおどろくほど小さいです
)
他の力も不足しており、中学生向けの10分間ドリルがきつい方は、たとえば以下のテキストなどはレベル別に分かれておりおすすめです。長さも1000語〜一番難しい1級でも1200語程度なので日々のトレーニングにぴったりの負担感です。
読解体力2000語以上
2000語以上読める力があれば、標準的な入試問題には対応できる読解体力が備わっているといえるでしょう。これだけの読解体力がありながら、国語の得点が伸びない場合は、読解体力以外に原因があると考えてよいと思います。この場合は、ここで紹介している日々のトレーニングではなく、個人の状況に応じた対策(※)が別途必要になるかと思います。
※(例)
・読解体力があるがスピードが足りない⇒問題を解かずに速読の訓練に注力
・読解体力もあり読むスピードもあるのに問題全般が解けない⇒④フレーム思考の不足の可能性。例えば「塾技」テキストの前半やふくしま式テキスト等でフレーム思考力を強化
・読解体力もあり読むスピードもあるのにとにかく記述が書けない⇒⑥解答力の不足の可能性。「塾技」テキストの後半で解答力を強化
などなどです。この辺りの対策は、次回以降、それぞれの国語力の説明の時に照会していきたいと思います。
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