このコラムについて
このコラムは、元浜学園国語科講師であるくま先生が、最強酷語男子であるこぐまと格闘している経験をもとに、受験で必要な国語力とは何か、そしてそれを引き上げるにはどうすればよいのか、その戦略と戦術をコラムにしてまとめたいと思います。
酷語克服のヒントになれば幸いです。
「読む」スピードと「解く」スピード
コラム③ー⑦で述べてきた力の総体であるところの「解答力」(⑧)を身に着ければ、酷語男子・女子脱出までのこりわずか![]()
最後に身に着けるべき力は「スピード力」です。
この「スピード力」、フレーム思考が「読」と「解」に分かれる(第6回記事参照)のと同様に、「読」のスピード力と「解」のスピード力は別物です。
それぞれ見ていきましょう。
「読む」スピードはとにかく多読して身に着けるしかない
「読む」スピードは、こう言っては身も蓋もないですが、とにかく活字を毎日たくさん読み続けることでしか身につきません。
ここでポイントは、「活字」の種類は何でもよいということです。もちろん活字本の読書がベストですが、新聞のように社会の知識を一石二鳥で同時に見つけられるものも良いでしょう。また、勉強と切り離して「読む」スピード力を遊び感覚で身に着けたいというのであれば、漫画でも(文字が多いものであれば)良いですし、好きなテレビやアニメを字幕付きで見てそれを目で追うというのも有効だと思います。
また、受験生であれば理科・社会で大量のテキスト・資料を読むことになります。「予習シリーズ」などのテキストを黙読・音読するというのも効果的だと思います(こぐまはめんどくさがってしませんが…)。
なお、「読む」と「解く」の理想的な時間配分例は以下の記事で紹介しています。
こぐまはこのころから「読む」のは決して遅くなかったんですよね。現在はこの当時よりさらに読むのは速くなっており、特に説明的文章の読解速度については十分SSクラスレベルだとみています。
「解く」スピードの上げ方
他方、「解く」スピードは、各論③の読解体力がどれほど身につき、かつ各論④のフレーム思考(特に解き方)がどれほど身について、それを実際に自分で運用できるか次第になります。
「解く」スピードを上げる戦略としては、
①一部の問題が時間切れで解けなくても、思考の質を落とさないことを優先する。徐々にスピードを上げて、解く問題を増やしていく。
②思考の質を下げてでも、時間内に解き切ることを優先する。徐々に思考の質を上げて、解答の精度を高めていく。
という2つがあるかと思います。
この①と②のバランスが難しいですが、早稲アカの先生のアドバイスも踏まえ、私は宿題は①(ただし当初の予定時間を過ぎた場合は、時間を延長の上、最後まで解ききる)、模試は②で臨む戦略をとっており、これが結果的に良かったと思っています。
私は当初、質を下げては元も子もないので、それこそ「二月の勝者」の黒木先生が、テストの後ろ半分を破いて前半だけやらせて下位クラスの成績を上げたように、テストの時も①でいくのでよいのではと思っていました。
しかし、②の方法により、多少思考の質を落としても、「時間内で解き切る」感覚をはやめに味合わせたほうが、①の方法よりも成長速度が速いのだということを、こぐまをみて実感しています。
下手な考え休むに似たり…ではないですが、解答力が不十分な酷語男子・女子は、1分考えようが5分考えようが正答率がかわらないことがままあります。であれば、まずはまずはえいや!と解き切る経験を優先させることで、今までは空欄や当て勘で答えていた問にも、思考時間をさけることになり、意外にもそこそこ良い点がとれたりします。
実際、こぐまはこの早稲アカの先生のアドバイスに沿って②戦略を昨年6月に明確に採用した結果、8月の組分けと9月の志望校判定で国語の偏差値が初めて連続で55超えとなりました。
酷語男子・女子は一般的に理数系は得意なわけですが(だから酷語が目立つ)、理系脳あるあるで、自分が確実は納得いく結論を見出さない限り、問に答えようとしない傾向があります。(一番わかりやすいのが作文や小論文。文系脳の子は書きながら考えることが可能ですが、理系脳の子は書くべきことやアウトラインが明確に決まらない限りなかなか書き始めません)
それは決して悪くない性質ですが、国語で良い点をとろうと思うなら、ますばそのこだわりを捨てることです。そのために、意識して②戦略を取ることは有効だと思います。
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