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「考える力をつけたい」
考えるための材料は
子どもの手元にあるだろうか
先日、社会のテストに
四つの年代の人口ピラミッドを
古い順に並べる問題がありました
形を四種類
丸ごと覚えていなければ
解けない問題ではありません
高齢者の割合が大きいものを見れば
少子高齢社会の
今に近いと考えられる
もう1つ
15~45歳ほどの男性が
大きく欠けている形を見れば
戦争の影響を考える
手掛かりになります
ところが、ある子は
「今は高齢社会」ということは分かっても
1945年が戦争の終わった年
という知識を
グラフと結びつけられませんでした
私は社会で
1945年、1973年、2011年は
必ず覚えるように伝えています
1945年は終戦
日本が大きく変わった年
1973年は
第一次オイルショック
石油に強く頼ることの危うさが見え
省エネや
石油に代わるエネルギーを
探す動きが進みます
輸入を1つの地域に頼ることの
デメリットを
考えなければなりません
2011年は東日本大震災と
福島第一原発の事故
原子力に頼ることのリスクが突きつけられ
電気をどうつくるかを
問い直す年になりました
あの出来事があったなら
次に何が困っただろう
日本は何を変えようとしただろう
小学生でも
そんな問いを持って
エネルギーの資料を見るために
まず押さえておきたい目印です
1973年を知っていれば
その前後の石油の割合を
比べる理由が見えてきます
2011年を知っていれば
発電方法の変化が気になります
以前書いた
出来事を起点に年号をつなげる話でした
また別の問題では
台風でビニールハウスが
倒れた写真を見て
農業への影響を答えます
ある子の答えは
「道路が冠水して、作物を運べない」
台風による冠水は起こりうることです
ニュースで得た知識を
使おうとしたのでしょう
そこは大事にしたい
ただ、写真が示しているのは
倒れたビニールハウスです
まずは作物が傷むことや
栽培を続けにくくなることに
目を向けたい場面でした
人口ピラミッドでは
知識を資料と結びつけられなかった
ビニールハウスでは
持っている知識を先に出して
写真を確かめなかった
同じ「資料問題が苦手」でも
つまずいた場所は違います
解き直しでは
どの数字や形を見たのか
何を知識として取り出したのかを
聞きます
すると、覚え直すべきことと
資料の見方を練習すべきことが
分かれてきます
9月25日の日経新聞に
掲載されたFTの記事は
2025年のPISAの結果を受けて
学びの土台の大切さを
論じていました
OECDが発表したのは
加盟国平均で
読解力と数学の成績が
前回より低下したという結果です
原因についての記事の見解と
調査で確認された結果は
分けて読みたいと思います
私が教室で感じるのは
「考える力」を急いで求める前に
考える材料を使える形で
持たせたい、ということです
出来事と年号を結びつける
目の前の資料を見る
この出来事があったから
こうなるはず
と予想し
合わなければ考え直す
その行き来ができて初めて
覚えたことが考えるための
道具になります
母の合言葉
考えるには
使える基礎知識が必要です
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